CREEDOなるにはトークとは?


「〇〇になるには?」をキーワードに、なりたいキャリアを実現した方のリアルな経験談を聞くことができる定期イベントです。働き方が多様になり、キャリアの選択肢も増えている今の時代。しかし、未経験職種や新しいワークスタイルへの転身をかなえる方法はまだまだ不透明です。「自分らしいキャリアを求めて挑戦する人を応援したい!」 そんな思いから、CREEDOなるにはトークは始まりました。あなたの気になる「〇〇になるには?」をYouTube Liveで毎週お届けします!


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#11のテーマは「非エンジニアがWebサービスを立ち上げるには?」。

「自分で0からWebサービスを作りたいけど、どうやって作れば良いんだろう?」
実現したいWebサービスのアイデアがあっても、開発経験がなく挫折している方は多いのではないでしょうか?

このイベントでは、開発未経験からWebサービスを立ち上げたゲスト3名をお迎えし、Webサービス立ち上げの実現方法やリアルな舞台裏をご紹介しました!


ゲスト プロフィール






  • 小南 優作



    株式会社ヒトコト代表取締役。
    みんなのちょっとしたできるコトを交換しあえる『cocan』や取材マッチングサービス『LOOKME』を主宰。
    新卒でリクルートに入社し、HR領域の営業職を経て、福岡の広告代理店へ転職。
    営業マネージャー・新規事業立上げ等を経て、現在に至る。
    「ヒトとコトのはしわたし」をコンセプトに主にCtoCプラットフォームの開発を手掛ける。







  • 三船 直人


    株式会社LOG 取締役。
    学生インターンから株式会社OKANに新卒入社し、セールス・マーケティングを担当。
    その後、株式会社タイミーにてCSチームの立ち上げ。
    2019年夏よりインタレストデザイン株式会社(現ミーアンドスターズ株式会社)にて、 SNS広告運用・プロモーション設計を担当。 2020年6月よりノーコードのサービス開発ツールBubbleを学び始め、アウトプットを蓄積する学習コミュニティ向けサービス『LOG』を開発。
    8月に会社設立・取締役に就任。







  • 都築 辰弥



    株式会社ブルーブレイズ代表取締役。
    学生時代は、国際学生NPOアイセックで活動した後、バックパッカーとして世界を一周。
    新卒でソニー株式会社に入社し、スマートフォン『Xperia』の商品企画担当を務める。
    その後、アイセック時代の友人とともに2019年8月に株式会社ブルーブレイズを創業。
    社会人でもOB訪問できるCtoCキャリアシェアサービス『CREEDO(クリード)』を運営する。
    プログラミングを独学で学び、CREEDOを2ヶ月で開発。





モデレーター プロフィール






  • 藤井 蓮


    社会人でもOB訪問できるキャリアシェアサービス『CREEDO (クリード) 』を運営する株式会社ブルーブレイズ取締役。新卒で株式会社メンバーズに入社しECサイトの構築・運用やSNS運用のWebディレクターを経験。ブルーブレイズを共同創業し、現在はCREEDOのサービスデザイナー等を務める。







この4人で、イベントをお届けしました!

Q. まずは、皆さんが開発・運営しているサービスについて教えてください。



小南:お金を介さずに「今自分にできる、ちょっとしたコト」と「してもらえたら、ちょぴり嬉しいこと」を交換できるしあえるサービス『cocan』を運営しています。2020年4月末に公開しました。僕はcocanを含め、今までに3つのサービスを開発・運営してきたんですが、それぞれまったく違う手法で開発しています。1つ目はエンジニアの方に外注。2つ目はレベニューシェアのような形で複数人で資金を持ち寄って開発。そして3つ目のcocanは、ネットショップ作成サービスで作っていて、開発にかかった費用は10万円弱です。



三船:僕は、オンラインサロン向けプラットフォームサービス『LOG』を運営しています。オンラインサロン内で学習したことを書き出してポートフォリオ化したり、それが自分の仕事に繋がったりするようなサービスです。



都築:社会人向けOB訪問サービス『CREEDO』を運営しています。自分のキャリア形成や転職にあたって、自分が進もうとしている道の経験者に直接話が聞けるCtoCプラットフォームです。話し手は自分のキャリアを「キャリア経験談」として登録することができ、話し手とそれを聞きたい聞き手がマッチングして、30分や1時間、キャリアに関する話ができるという枠組みのサービスになっています。



Q. ノーコード開発ツールBubbleの学習方法を詳しく知りたいです!


藤井:Bubbleを使ってサービス開発されている三船さん、教えていただけますか?



三船:はい。学習方法はいくつかありますが、Bubbleのチュートリアルがあるので、僕の場合はまずそれをやりきりましたね。その後、自分で実際にサイトを作りながら学んでいます。分からないときは『Nocode Camp』というオンラインサロンのメンバーの皆さんにアドバイスいただいています。



藤井:Bubbleの難易度はどの程度なんでしょうか?



三船:Bubble自体はSQLの知識などが必要になるので、初心者向けではないかもしれません。車で言うとマニュアル車のような感じですね。カスタマイズ性は高いですが、少しクセがあるというか。初心者向けではないと言いましたが、Bubbleをゼロから学習してサービスを開発している方もたくさんいらっしゃるので、初心者だからBubbleは使用できないということはまったくないです。どういうサービスを作るかによってツールを選定するべきかなと思います。

Q. ノーコード開発ツールのSTUDIOはどうですか?



三船:STUDIOは、サービスサイトやランディングページを作ることにはとても向いているサービスだと思います。レスポンシブ対応もしているので、その点もサイトを作る上で良い勉強になります。サイト上で申し込みをしてもらうのにはすごく便利だと思いますね。

Q. Amazon Honeycodeと他のノーコード開発ツールの差分も伺いたいです!



三船:僕の意見としては、Amazon HoneycodeはAWS(Amazon.comにより提供されているクラウドコンピューティングサービス)と繋がっているのは強みだなと思いつつも、開発途中なのかなという印象です。他のツールの動向などを見ていると、Amazon Honeycodeも今後より進化していきそうではあるので、試すなら今かもしれないなとは思っています。

Q. BASE、独学、ノーコードとそれぞれの開発手法を選んだ理由は何ですか?



小南:どうやって開発するかは悩みました。ただ、ノーコード開発ツールなどもある中で、一から自分で独学するよりも、ビジネス全体の設計などの分野に注力した方が、僕のリソースを考えたときに近道かなと思ったんですよね。そのため、僕の場合は外注やBASEといったツールを使うことを選択しました。とはいえ、エンジニアとまったく共通言語がないのは辛いので、本当にプロダクトに対してコミットしてくれるエンジニアの方と一緒に組んだり、エンジニアとの橋渡しをしてくれる方を仲間に引き入れたりということは必要だなと思いましたね。



三船:僕がノーコード開発ツールを選んだ理由は、生々しいことを言うと、エンジニアが見つからなかったからですね(笑)。サービスのデザインは僕たちで作成し、いろいろなエンジニアの方に依頼していたんですが、3週間経ってもぜんぜん見つからなくて...。もともと仲の良いエンジニアに聞いたときに「自分で開発しちゃえば?」と言われ、そのときにBubbleのことも知り、ノーコード開発ツールで作ることにした、という経緯です。



都築:僕も三船さんに似ていて、独学を選んだのは、エンジニアが採用できず自分でやらざるを得なかったのが大きいですね。当社はゆくゆくはエクイティファイナンスをして会社を大きくしていこうと構想しているんですが、ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家の方々は「開発リソースが社内にあるかどうか」を結構気にされている印象だったんです。その点もあり、外注やノーコードではなく独学で作ろうと考えました。また、自分たちのサービスが大きくなってきたときに、ノーコード開発ツールや外注だから機能が実現できないというリスクは避けたいなと思い、「だったら自分でやるか」と舵を切った次第です(笑)。

Q. Bubble、Glide、Adaloとさまざまなノーコード開発ツールがあると思いますが、なぜBubbleを選んだのでしょうか?



三船:「いろいろできそうだったから」というのが一番の理由ですね。最初はどれくらい開発が必要かも分からなかったので、自由に開発できそうなBubbleを選びました。


Q.ノーコード開発ツールはSEO対策の面ではどうでしょうか?



三船:まだ自分のサービスをリリースしたばかりなのではっきりとは言えないですが、SEOに関する設定はツール内で可能なので、ある程度の対策はできるかなと思います。




Q. 開発をしながら、視野広くマーケティングをしていくのは、大変なイメージがあります!マルチタスクを行うにあたって意識していることはありますか?特に、自分が作ったものに囚われすぎないようにどうしているか気になります。



小南:そもそもマルチタスクにならないように、いま自分が何に時間を割くべきなのかということに自覚的でないといけないなと思います。僕自身、非エンジニアの身でプロダクトを作れるということがすごく楽しいんですよね。だからついつい、「こんなサービス名があったらいいな」という着想から、すぐにドメインをとっちゃうんです(笑)。でも、サービス名やビジュアルを考えることは、本来は目的ではなく、サービスを世に届けるための手段ですよね。「そもそも世の中にどんな課題があるのか」「課題解決の方向性があっているのか」の検証に時間をかけ、それらをしっかり見定めてからサービス名やビジュアルを考えるという流れが理想的だと思います。



藤井:フェーズによって何に注力すべきかも変わってきますよね。



小南:そうですね。cocanをBASEで作成したのも、まずはニーズを検証するためです。検証は本格的なプロダクトがなくても、今あるものの組み合わせでできる場合が多いです。まずはスモールスタートで検証してから、プロダクトを本格的に作ると良いと思いますね。



都築:小南さんがおっしゃっていることにすごく共感しました。僕自身がエンジニアなので、たとえばユーザーさんを増やさなけれないけないときに、機能を追加することで解決しようとしてしまうんですよね。しかし、他にもっと取り組むべきことがあるはず。手段が目的化しないように、本当に機能を追加することが最適解か自問自答するようにしています。やっぱり、プロダクトを作っている時間ってものすごく楽しいんですよね。とはいえ一番時間を使うべきはそこではないので、いかに開発の時間を削るかは考えています。ただ、今までと逆のことを言うようですが、技術力が上がるにつれて開発コストは下がるんですよね。コストが下がることである程度のマルチタスクはこなせるようになるので、一概に「検証のない機能追加が悪」という訳ではなく、バランスを見て簡単に作れるものは対応してしまいます。



三船:僕の場合は、コミュニティを作ろうとしている人やオンラインサロンに参加している人にヒアリングをして見つけた課題から、サービスを形にしていきました。ターゲットとなる皆さんがコストを払っていることへの代替手段となるサービスを作ろうという発想が起点なので、あとは機能の幅をどう広げるかという視点で開発していますね。「こういうプロダクトを作りたい」という気持ちもすごくわかるものの、「こういうサービスや機能があったらこの人は喜んでくれるかも」という発想からサービスを作ることが、自分が作ったものに囚われすぎないコツかもしれないです。


Q. サービスを立ち上げてみて、予想外に大変だったことは?



小南:大変なことだらけですね(笑)。1つ挙げるとすれば、課題の抽象度が高すぎるままプロダクト開発に進んでしまったことですね。取材したい人とされたい人のマッチングサービスを始めたとき、注目度がすごく高くて登録者は伸びたんですが、取材のマッチングはほとんど成立しなかったんです。「これはまずい」と思っていろいろな施策を試みたんですが、どれも継続的に効果は出ず...。今振り返ると、「なぜ取材されたいのか?」ユーザーが抱えている課題が人によって全然違ったんですよね。「取材マッチングサービス」というアイデアのキャッチーさに自分で溺れてしまって、課題の深掘りをせずに新しい施策ばかり打ってしまったのは反省点でした。だからこそ今注力しているcocanでは、なるべく無駄な動きはせずにユーザーさんが何を求めているのかを追求するようにしています。



三船:小南さんがいろいろ経験されてきたからこそ分かったことですよね。



小南:やっぱり、やっていて楽しいのはアイデアを実行するほうですよね。とはいえ、課題の深掘りをせずにアイデア実行ばかりに逃げてしまっていたのは良くなかったなと。



都築:CREEDOでは、以前「このサービスの提供している体験が本当にユーザーさんに刺さっているのか」をテストするためのアンケートを実施していたんです。結果的にポジティブなフィードバックをいただけたんですが、もしネガティブな結果が返ってきたとしても、すぐにCREEDOをやめるという決断は正直できなかっただろうなと思いますね。そうなってしまったら、小南さんのお話にあったように、表面的な施策を続けてしまっていたんじゃないかなと思います。



小南:あとは、コアユーザーさんの声しか聞かなくなってしまうのもありがちですよね。熱心に使ってくださるユーザーさんはサービスを愛してくれているとはいえ、サービス改善のプロではない。そのまま意見を鵜呑みにして、的外れな施策をやってしまって悪い状況に陥るというのは過去にありました。



藤井:ユーザーさんの意見は大事ですが、そのままサービスに反映すると実際にリリースしたときに反応が違ったということもありますよね。



小南:やっぱり実際に使っていただけているかどうかのデータが大事だ思います。ユーザーさんに欲しい機能や改善アイデアを求めるのは、「わざわざ聞かれたから答えている」という不自然な状況なので。



都築:今日の内容をラップアップすると、「サービス開発の方法」というよりも、「サービスを開発する前に何をやるべきか?」がポイントな気がしますね。



小南:そうですね。ノーコード開発ツールなど、簡単に開発できる手段が増えてきたからこそ「課題を見ずにとりあえず作っちゃう」ということが今後さらに起こるんじゃないかと思います。課題を特定して軸をしっかり定められていれば、いろいろ試して作ってみるというのは良いと思いますけどね。


Q. 課題解決に最適なコンセプトはどのように導き出しましたか?



三船:課題があったときに、まず手書きのラフ画をつくって「こういうサービスがあれば課題は解決しますか?」とターゲットにヒアリングするのを最初のステップにしています。そのときに気をつけているのが、「お金を払ってでも使いたいと思うか?」「いくらまでなら払いたいと思うか?」をしっかり確認することです。その点が確認できてから開発をスタートするようにしていますね。



都築:僕の場合は少し特殊かもしれません。CREEDOのような社会人向けOB訪問サービスは過去にいくつかあったんですね。それらのサービスはすでに撤退・ストップしてしまっていたので、CREEDOの開発を始める前に運営の方々にコンタクトをとって、「なぜ上手くいかなかったのか」「どういう人が使っていたのか」ということをヒアリングしました。それが仮説検証の代わりになったので、すごく良かったと思います。ある程度どうなるかを知り、失敗しない対策をした上でサービスを世に出すことができました。また、ユーザーヒアリングも随時行なっていますが、それ以上に利用データを常にチェックするようにしています。



小南:僕はお2人より一歩手前にいるという認識で。先ほど「ユーザーの課題が大事」と言いましたが、cocanを出したのは単純に「めちゃくちゃ面白そうだったから」なんですよね。「面白アイデアドリブン」と呼んでいるんですけど(笑)。実際にリリースしてみて反応はよかったんですが、何がユーザーさんに刺さっているのかはまだ分かっていない状態です。「cocanを使って何を実現したいのか?」というところを、今まさに検証しようとしています。あと、サービスを運営するにあたってのコツで言うと、僕は必ずメンターを置くようにしています。自分1人だとすぐに暴走してしまうので、ストップ役としてアドバイスいただいていますね。



藤井:内部の人ではないメンターの方にアドバイスいただくのが大事なんですね。



小南:「これをやった方が良い」という助言には必ずしも従う必要はないと思いますが、失敗のパターンはある程度定型化しているので、「この方向性は危ない」というアドバイスは、外部の経験豊富な方から指摘してもらうのが良いですね。



藤井:なるほど。みなさん、ご質問、ご回答ありがとうございました!

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このイベントでは、開発未経験からWebサービスを立ち上げたゲスト3名をお迎えし、Webサービス立ち上げの実現方法やリアルな舞台裏をご紹介しました!


今回のゲストには、CREEDOで直接お話を聞くことができます。さらに詳しい内容を聞いてみたい方はぜひこちらからプロフィールをご覧ください👇


◆小南 優作さんのプロフィールを見る


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また、今回のYouTube Liveのアーカイブはこちらから見ることができます。


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