CREEDOなるにはトークとは?


「〇〇になるには?」をキーワードに、なりたいキャリアを実現した方のリアルな経験談を聞くことができる定期イベントです。働き方が多様になり、キャリアの選択肢も増えている今の時代。しかし、未経験職種や新しいワークスタイルへの転身をかなえる方法はまだまだ不透明です。「自分らしいキャリアを求めて挑戦する人を応援したい!」 そんな思いから、CREEDOなるにはトークは始まりました。あなたの気になる「〇〇になるには?」をライブ配信で毎週お届けします!


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#16のテーマは「withコロナ時代に商機を生み出すインサイドセールスになるには?」。


新型コロナウィルスや働き方改革の影響で注目度が高まっている「インサイドセールス 」。
従来型の対面での訪問営業とは異なり、電話やメール、Web会議システムなどのコミュニケーションツールを使う営業手法です。
「フィールドセールスからインサイドセールスに転向したい」「いきなりインサイドセールス部署に配属されてどうすれば良いかわからない」という方も増えているのではないでしょうか。

このイベントでは、さまざまな企業でインサイドセールスとして活躍しているゲスト3名をお迎えし、インサイドセールスとして求められる資質やリアルな業務内容をご紹介しました!


ゲスト プロフィール






  • 田中 次郎さん



    Mtame株式会社にて、マーケティングオートメーションツール『BowNow』のプロダクトオーナー兼、MA事業のレベニューマネージャーを担当。
    インサイドセールス、フィールドセールス、マーケティング、CS、コンサルティングを横断的に統括する。
    また、非営利インサイドセールスコミュニティ「ConnectFesta!」の運営、マーケティング人材を増やす一般社団法人「法人営業デジタル化協会」の理事も務める。







  • 清水 美由紀さん


    株式会社OKANでセールスグループに所属。
    MID層へアプローチするBDRチームで商談設定〜受注まで担当する。
    前職は株式会社セレブリックスの営業代行部門にて、3年間さまざまな無形商材を経験。







  • 大久保 拓哉さん


    ピュア・ストレージ・ジャパン株式会社でSDR、BDRの両方を担当。
    主に大手エンタープライズ企業向けを中心とした新規開拓に従事する。
    インサイドセールス歴は約3年で、これまでに外資系企業の日本法人でのインサイドセールスの立ち上げや日系企業での外勤営業も経験。





モデレーター プロフィール






  • 藤井 蓮


    社会人でもOB訪問できるキャリアシェアサービス『CREEDO (クリード) 』を運営する株式会社ブルーブレイズ取締役。新卒で株式会社メンバーズに入社しECサイトの構築・運用やSNS運用のWebディレクターを経験。ブルーブレイズを共同創業し、現在はCREEDOのサービスデザイナー等を務める。







この4人で、イベントをお届けしました!

Q. インサイドセールスってどんな仕事?



田中:「インサイドセールス」という言葉自体、人によって認識が違うと思います。現在だと、新型コロナの影響により直接営業訪問ができなくなり、ビデオ会議ツールを使ってオンラインで商談をしていくことがインサイドセールスの1つと言われています。一般的には、マーケティング部門からもらった反響に対してフォローコール等のアプローチを行うのがSDRと言われている役割です。その前段階で、アウトバウンドで新たに接点を作っていくのがBDRという役割です。BDRもSDRも、アポイントを獲得する目的で電話をかけることがメイン業務なんですが、1回の電話でアポイントを取ることは少しずつ難しくなってきています。いきなりアポイントを取るのではなく、「私が担当になりました」という挨拶をして有益な情報を提供し、2~3回かけてアポイントを取れるような関係性を築いていく、リードフォローという活動もBDRとSDRでバランスよく実施していく必要があります。




藤井:田中さん、ご説明ありがとうございます。大久保さんがお勤めのピュア・ストレージ・ジャパンでは、どのような組織構成になっていて、どのような業務を担当していますか?



大久保:外資系企業は基本的に縦割りになっているので、BDRとSDRが別になっていることが多いんですが、僕の場合はBDRとSDRを兼務しています。活動としてはBDRがメインです。セールス業務は、僕が取ったアポイントを、フィールドセールスの担当者に引き継いで案件を作ってもらうという流れです。



藤井:清水さんがお勤めのOKANはいかがですか?



清水:OKANではSDRとBDRでセールスチームが別れているんですが、企業規模の大きいお客様にはBDRチームが対応させていただいています。私はBDRチームに所属して活動しています。業務の7~8割はアポイントをとることがミッションです。残りの2~3割はオンラインセールスをして受注につなげる活動です。

Q.営業職1年目です。テレアポが嫌で嫌でしょうがないのですが、何かコツはありますでしょうか



大久保:僕もテレアポは正直嫌ですね(笑)。1日50件くらい電話しても、ほぼ断られるわけじゃないですか。やっぱりメンタルが削られる仕事ではあるので、何かしら自分なりのゴールを決めることがおすすめです。たとえば「今日の晩御飯はこれを食べよう」など、仕事に関係のないことでも、自分が楽しめる小さな目標を立てることで頑張れると思います。テレアポにあたって大事だと思うのは、電話するお相手に対して自社のサービスを提案する際に、自分自身がそのサービスに自信を持つことです。



清水:アウトバウンドでリードを創出するアポイント獲得は結構しんどいですよね。私が工夫しているポイントは2つあります。1つ目は、さきほど田中さんもおっしゃっていたように、1回でアポイントをとることが非常に難しくなっているので、たとえば「1回目の連絡ではとりあえずアドレスを獲得する」など細かいプロセスに分けて目標を立てること。2つ目は、アポイントを取ること自体をゴールにすると辛いので、「お客さんの課題解決をする機会を作る」という気持ちで臨むことです。そうすることで気持ちが楽になってやりやすくなるのかなと思います。



田中:マネージャーの立場からすると悩ましいトピックですね(笑)。目標達成意欲の強いタイプの方におすすめなのは、「1 call 1 doller」という考え方です。受注数が評価基準に直結している会社であれば、アプローチすればするほど受注する可能性が上がる・評価が上がるという風に捉えると、たくさんアプローチすることも楽しめると思います。



また、アウトバウンドでまったく知らないお相手に電話するとなると、なかなかアポに繋がりにくいので、インバウンドを増やしていくことで、電話先のお相手の情報を知った情報で打診できるように仕組みを変えていくこともおすすめです。



あとは、いきいきと働けるような評価基準を作ることも工夫できることの1つかなと思います。インサイドセールスの教育・コンサルティング事業をしているMM総研さんは、短期目標・中期目標・社内貢献目標の3つを設けていて、すごく素敵な事例です。「アポイントを取る」という短期目標だけでなく、「リードフォロー用の情報獲得数」といった中期目標、そして会社に対して貢献したことが評価されるような社内貢献目標を設定することで、複数の軸で評価がされるような仕組みがあると良いと思います。

Q. このオンライン時代において昭和的なテレアポが意味のある行為だとどうしても思えないのですが、みなさんはどうお考えでしょうか。



田中:営業する側からすれば、営業力がつくので意味があると思いますけどね。



清水:ただリストの上から下まで機械的にテレアポするのは「これって意味あるんだっけ?」という気持ちになってしまうと思うんですが、ターゲットを絞ってアプローチしたり、効率を少しでも重視したりして、工夫してアポイント獲得するのあれば意味があるんじゃないでしょうか。



Q. 最近何通も営業メールを送るのが苦痛になっています…。皆さんはこのような工数を減らしたり営業モチベーション維持のために意識していることはありますか?



田中:そういうときは、マーケティングオートメーション(以下:MA)ツールが役立ちます。MAツールでは、活動履歴や過去に取得した情報をもとに顧客の中に共通項を発見して、セグメント毎に一斉メールを送るといったことができます。たとえば、料金がネックになって断られた案件が50件あったとすると、そのセグメントに対して効果的なキャンペーンができたときに50件まとめて案内メールを送ることができるので、効率的に顧客にアプローチすることができます。安価なものだと数万円から導入できるので、ご検討いただけるといいのかなと思います。



清水:あとは、1通1通作成するのは手間がかかるので、メールのテンプレートを何種類か用意しておいて、最低限のコピー&ペーストだけで送れるように準備しておくのが一番の近道ですかね。



藤井:清水さんは営業メールを送る中でモチベーション下がることありますか?



清水:あります、あります(笑)。ただ、私の業務はひたすらメールを送り続けるものではないので、「この作業は1時間以内に終わらせよう」と時間を区切って取り組むことで、モチベーションを維持するようにしています。



藤井:大久保さんは工数削減のためにどんな工夫をしていますか?



大久保:メールを送っていくと、成功率が高いメールの傾向が出てくると思うので、それをテンプレート化して、同じような悩みを抱えているお客様に展開することで工数減らしていますね。

Q. インサイドセールスに求められる能力とは?



清水:営業メンバーはチームの目標を達成することがミッションになるので、自分が求められているアポ数やKPIを把握して、目標に向かってやり抜く力が必要かなと。



大久保:コミュニケーション力が大事だと思います。お客様とのコミュニケーションはもちろん、社内のマーケティング部署やフィールドセールス部署とも密に連携しなければいけない仕事なので、社内のいろんな部署の人を巻き込みながらプロジェクトを推進していく力が、インサイドセールスにはこれからさらに大事になってくるんじゃないでしょうか。



田中:インサイドセールスの部門としての必須能力は、オペレーションを徹底する力だと僕は思っています。たとえば、アプローチした際にその記録をスピーディーかつ正確に残すといったことです。それができないと、限られた時間の中で生産性を上げられないと思うんですよね。インサイドセールスはフィールドセールスと異なり、通話内容などあらゆる記録が共有される仕事なので、プロセスの正確性が求められます。

Q. セールス活動で得たお客様のニーズを開発チームにフィードバックする機会が弊社にはなかなかないのですが、お三方の会社でどんな工夫をしているのか知りたいです!せっかくの貴重な情報を共有できず、もどかしく感じています。



大久保:弊社の場合だと、ExcelやSlackで共有しています。共有の際に意識しているポイントは、僕個人の意見ではなくお客さんの意見であることをしっかり伝えることです。そうすると他の部署も情報をしっかり取り入れようとしてくれるので。



清水:弊社でも、Slackのグループで随時連携しています。また、多くのお客様からいただくご意見や、ネックになっているところはプロジェクト化して改善するようにしていますね。プロジェクト化したものは私が所属しているBDRチームが推進しています。



田中:僕たちはスプレッドシートで管理していて、週1回の定例会議で共有する機会を設けています。ただ、これは危険な側面もあって、お客様のニーズをすべて鵜呑みにしてしまうと、商品コンセプトとずれてしまう場合もあります。商品コンセプトを考えている部署にお客様の声を共有した上で、一緒に意思決定できると良いですね。インサイドセールスは最前線でお客様の声を拾える立場ですが、その価値に上層部が気づいているかどうかも大事だと思います。

Q. どのような方法でスキルアップしていますか?



藤井:田中さんは、チームの責任者として実施しているトレーニングなどはありますか?



田中:どのくらいインサイドセールスに携わっているかによってスキルアップの方法も変わってきますが、インサイドセールスになりたての社員に対しては、あらかじめオペレーションにかける時間を決めておいて、その時間内にこなせるように改善していくトレーニングを行なっています。コールにおけるトークの質を上げるトレーニングとしては、MiiTelという電話営業の可視化ツールを使って、会話がお相手とかぶった回数や話す速度を記録して各々で振り返り・改善ができるようにしています。さらに、インサイドセールスのメンバーが「今週の私のベストコール」の録音データを上司に共有して、フィードバックをもらえるようにもしています。ゲーム形式で楽しんでトークスキルを上げられるようにそんな工夫をしていますね。



清水:やっぱり通話の録音を聞くのが一番オーソドックスな方法だと思います。自分の録音データを聞くだけでなく、コールが上手な人の録音を聞いて参考にするのも良いですね。弊社のSDRチームでは、ひとつの録音データをチームみんなで聞いて改善案を出しあうということも行なっています。



大久保:毎日営業電話やメールをしているのであれば、1日30件電話して10件つながったら、残りの20件はなぜつながらなかったのかを分析して、次の日に改善するPDCAを回すのがおすすめです。



藤井:大久保さんの場合は具体的にどういう改善をしましたか?



大久保:上層部の方になると電話が繋がる時間が限られていて、朝や夕方にしか連絡が取れないことが多いと分かったんですね。インサイドセールス始めたときは、時間に関係なく電話していたんですが、その点に気づいてからは、朝や夕方の電話が繋がりやすい時間にかけたり、かける時間をあらかじめ約束したりするようにしました。

Q. 幅広い業界の会社に自社サービスを提案する機会が多いのですが、事例を紹介しても「別業界の事例だから」と話を聞いてもらえないことがあります。そのような場面における対策を教えていただけると嬉しいです。



大久保:同業界の導入事例がない場合は「御社の業界では事例がないですが、いま事例を作っている最中です」と素直にお伝えするようにしています。もし同業界の他社にも提案中であれば、話せる範囲で、どんな提案をしているのか、どういった点に課題があると感じているのかという点もお伝えするようにしています。



田中:ちゃんと話を聞いていただける関係性になった後であれば、業界は違ったとしても同じような企業規模や悩みを抱えている事例をお伝えするようにしていますね。



清水:まず、なぜお相手が事例を求めているのかを把握することが大事だと思います。それができれば、業界が違ってもお悩みに合わせた事例を提供できるのかなと思いました。

Q. インサイドセールスにおける成功談・コツを教えてください。



田中:誰でも真似できるコツで言うと、弊社はセミナーやホワイトペーパーのアフターコールの成功率が高いんですが、セミナーやホワートペーパー内であえてすべての情報を提供しないようにしたり、難しい表現をしたりしてフォローコールで詳細をご説明するようにしています。



清水:私は、アウトバウンドの商談設定で営業っぽさを出さないように工夫していますね。具体的には、会社の組織図を見て、担当部署の名前をその会社特有の呼び方に合わせて言ったり、担当者の方の名前を名指しで言ったりすることで、親しみを感じてもらうようにしています。そうすることでアポイントが取りやすくなると思います。



Q. エンタープライズ攻略で、縦割り社風の場合、部署の横展開を狙う場合のコツがありましたら教えていただきたいです!



大久保:まったくコンタクトしたことがないお客様であれば、上層部にご連絡して各部署に共有していただくという方法もありますね。



田中:関連会社やグループ会社がある企業であれば、他のグループ会社の事例をお送りするのは効果的です。あとは、部署宛のFAXも有効です。エンタープライズの場合、部署に直通するFAX番号があることが多いんですよね。FAXを送るのはあまり工数がかからないので、FAXによる営業が成功している会社もあると聞いています。

Q. 大久保さんと清水さんは、インサイドセールスの後はどんな職種にステップアップすることを想定されているのでしょうか?



大久保:ずっと営業をやってきましたが、インサイドセールスが自分に合っていると感じるので、マネージャーやエバンジェリストになるなど、インサイドセールスを極める方向が良いなと思っています。



清水:今後は、営業企画のような、営業部署全体をドライブできるような仕事にもチャレンジしたいですね。


藤井:みなさん、ご質問、ご回答ありがとうございました!

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このイベントでは、さまざまな企業でインサイドセールスとして活躍しているゲスト3名をお迎えし、インサイドセールスとして求められる資質やリアルな業務内容をご紹介しました!


今回のゲストには、CREEDOで直接お話を聞くことができます。さらに詳しい内容を聞いてみたい方はぜひこちらからプロフィールをご覧ください👇


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また、今回のYouTube Liveのアーカイブはこちらから見ることができます。


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