CREEDOなるにはトークとは?


「〇〇になるには?」をキーワードに、なりたいキャリアを実現した方のリアルな経験談を聞くことができる定期イベントです。働き方が多様になり、キャリアの選択肢も増えている今の時代。しかし、未経験職種や新しいワークスタイルへの転身をかなえる方法はまだまだ不透明です。「自分らしいキャリアを求めて挑戦する人を応援したい!」 そんな思いから、CREEDOなるにはトークは始まりました。あなたの気になる「〇〇になるには?」をライブ配信で毎週お届けします!


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#17のテーマは「未経験から転職でWeb・UIデザイナーになるには?」。


クリエイティブな仕事として人気の高いWebデザイナーやUIデザイナー。
専門的な職種ゆえに、「未経験からデザイナーになるのは難しいのではないか」と感じる方も多いのではないでしょうか。

このイベントでは、未経験からWeb ・ UIデザイナーになったゲストをお迎えし、一からデザインを学んで転職した経験談やリアルな業務内容をご紹介しました!


ゲスト プロフィール






  • 佐藤 笑美里さん



    Webデザイナー兼ディレクター。
    新卒から5年間、旅行会社に勤める。
    出産・離婚を機に、働き方を変えるため2019年10月よりWebデザインの勉強を開始。
    新型コロナウイルスの自粛期間中に、オンラインイベントの運営、新規事業『自分事業』の立ち上げに携わり、運営や広報PRを担当。
    2020年8月よりITベンチャー株式会社AndWeに入社し、Webデザイナー兼ディレクター、デザインチームのPLを務める。







  • ココディー / 斎藤 孝俊さん


    誰もがデザインの機会と知見を得られるサービス『Cocoda!』を運営する株式会社alma代表。
    3年前にCocoda!の立ち上げを開始し、サービス体験や機能デザイン、様々なデザイナー・デザインチームとのコラボレーションなどの業務に取り組む。
    UI/UX、グラフィック、モーショングラフィックなどのデザイン学習や、実際のプロジェクトに参加して実務経験を積むことができるCocoda!は、現在22,000人のデザイナー・デザイン学習者が利用中。







  • ムツミさん


    クラウドファンディングサービス『CAMPFIRE』デザインマネージャー。
    前職の退職をきっかけに、グラフィックとWebデザインを学ぶ。
    複業でデザイン業務に従事しながら、スタートアップ企業のTOMOSHIBIにデザイナーとして参画後、UIやグラフィック・Webデザイン等のサービスに関わるデザイン全般を担当する。
    2019年に事業譲渡と共にCAMPFIREに入社し、現在はデザイナー兼デザインチームマネージャーを務める。





モデレーター プロフィール






  • 藤井 蓮


    社会人でもOB訪問できるキャリアシェアサービス『CREEDO (クリード) 』を運営する株式会社ブルーブレイズ取締役。新卒で株式会社メンバーズに入社しECサイトの構築・運用やSNS運用のWebディレクターを経験。ブルーブレイズを共同創業し、現在はCREEDOのサービスデザイナー等を務める。







この4人で、イベントをお届けしました!

Q. 転職前にどのようにスキルアップ・準備しましたか?



佐藤:学び始めた当初はオンラインスクールに入っていたんですが、合わないなと思い、ほぼ独学に切り替えました。勉強は、PhotoshopやIllustratorといったグラフィックツールのテキストを見ながら、使い方を覚えるところからスタート。具体的な練習方法としては、1日1バナー作成を繰り返して、ツールの使い方を学んでいきました。転職が目標だったので、コーディングも勉強し、ポートフォリオサイトを作り少しずつ実績も載せていきました。さらに、『モモンガビレッジ』というWebデザイナー向けのオンラインサロンに入って、デザインの勉強やデザイナー同士の繋がりを作っていきました。その中で、『自分事業』という新規事業の立ち上げにも携わる機会があり、Webデザイン+新規事業という軸で強みを伸ばしたことによって、結果的に採用に結びついたのかなと思います。



藤井:コーディングはどうやって勉強しましたか?



佐藤:HTML・CSSのテキストを買って勉強しましたね。あとは『デイトラ』というオンラインプログラミングスクールの無料版が当時あったので、そこで学びながらポートフォリオサイトを作っていきました。



藤井:ムツミさんはどうやってデザインを勉強していきましたか?



ムツミ:グラフィックデザインについては、半年ほど職業訓練校に通って勉強しました。その中で、PhotoshopやIllustratorの使い方、コーディング勉強も少しだけ学ぶ機会があって。独学を始めたのはその後ですね。実は私、デザイナーになろうと思って勉強を始めた訳じゃないんですよ(笑)。単にデザインに興味があって勉強を始めて、「デザイン始めたよ」と周りに言っていたら、あれよあれよと言う間に案件の依頼が来るようになって。やってみて苦ではなかったので向いてるのかもしれないと思って、いつの間にかデザイナーになっていた感じです。



勉強は、「ツールから覚えたほうがいい」、「デザインの知識から学んだ方が良い」など諸説ありますが、私は興味のある方から始めれば良いと思っていて。私の場合は、デザインに詰まったときにいちいち調べるのは嫌だなと思ったので、とにかく手足のようにツールを使えるように、まず最初にツールを徹底的に勉強しました。



藤井:具体的にはどんな方法で勉強していきましたか?



ムツミ:Webデザインに関しては『ドットインストール』というサービスを使って、HTMLやCSSを学んでいきました。ある程度習得できたところで、サイトを一から自分で作る練習を何度か行いました。部分的にやるよりは、一から最後まで作りきるほうが効果的かなと思って、架空のサイトをいくつも作っていましたね。



藤井:斎藤さんは『Cocoda!』を運営していて、Web・UIデザイナーになるためにおすすめしている勉強法はありますか?



斎藤:僕は最初にツールを使えるようになって、なにか作れるようになるところから始めたら良いと思います。デザインは考えるパートと実際に手を動かして作るパートがありますが、学び始めで楽しいのはやっぱり、作るパートだと思うので。ただ、作れるだけだとデザイナーへの転職は難しい部分もあるので、ある程度意識しなくても作れるようになってきたら考えるパートも学習していくのが良いかなと思いますね。

Q. Webデザイナーの転職の際、コーディングスキルはどの程度求められますか?読める程度でも大丈夫でしょうか...



ムツミ:転職したい会社が求めているスキルによりますね。ただ、UIデザイナーはコーディングスキルを求められない場合もありますが、Webデザイナーであれば、基本的なサイトを作るのに困らない程度のコーディングスキルは最低限必要かなと思います。



佐藤:今私が勤めている会社は未経験枠でWebデザイナーを募集していたので、コーディングスキルやポートフォリオは必須ではなかったです。どちらかというと人柄重視で、仕事に対する姿勢が見られていたかなと思います。ただ、コードの内容は最低限理解できないと、自分がデザインしたものをエンジニアに渡すときにコミュニケーションが取りづらいかなと。コーディングを担当しない場合もあると思いますが、知識はある程度必要だと思います。



斎藤:前提として、WebデザインとUIデザインで求められるスキルは異なることが大半です。静的なサイトをメインで制作をしている受託会社だと、コーディングスキルも求められることが多い印象です。一方で、自社サービスを作っている事業会社だと、企画力やサービス設計スキルを求められることが多いですね。コーディングスキルがどこまで求められるかは、社内にエンジニアがいるかにもよると思います。僕も佐藤さんと同意見で、デザイナーはコミュニケーション力が重要なので、デザインがコーディングをまったく分からない状態だと大変だとは思いますね。



佐藤:デザインを修正するときに、どうすればエンジニアがすぐに変更しやすいか、変更にどれくらいの手間がかかるかを理解できるだけでも変わると思うので、コーディングを理解しておくことは大切だと思いますね。



Q. 会社やサービスのフェーズによっても求められることは異なると思いますが、WebデザインとUIデザインの違いについて、どのように考えられていますか?



斎藤:それぞれの定義とは少し違う話になるんですが、Webサービス自体が変容してきていると思っていて。ページに情報が載っているだけでモノが買われたり、使われ続けたりすることが少なくなくなってきているんじゃないかと感じるんですよね。これまでであればビジュアルの質が高いWebページがあれば良かったですが、今はサービス上で体験が起こるものが増えていて、デザインするときに、ビジュアルや情報の伝わりやすさを考える前段階で、どういう価値をサービス上で表現するかを考えることが不可欠になっているのかなと思います。Webデザインはビジュアルやコーディング周りのデザインと捉えている方が多くて、UIデザインはサービス全体とか事業周りデザインと捉えている方が多いイメージです。



ムツミ:LPデザインがWebデザインと言われるケースもあり、Webデザインはどちらかと言うとビジュアルの部分を指すことが多いですよね。UIデザインは情報設計も含まれるので、事業寄りの考え方が必要だなと思います。

Q. UIデザイナーとして転職する際、学習項目の優先順位はありますか?事業会社へのUIデザイナー転職を考えています。Cocoda!をメインにUIUXを勉強しているのですが、コーディングの勉強に時間を回せていません。Web業界は学習領域が広く、学習項目の優先順位が分からなくなっています。



ムツミ:UIデザイナーであれば、コーディングは必須ではないと思います。私がもし今からUIデザイナーになるために勉強するとなったら、Cocoda!の中の『Daily Cocoda!』というコンテンツで毎日デザインのお題が出ているので、それをこなしてまずビジュアルを作れるようになるところから始めるかなと思いますね。デザインルールが把握できるようになったら、テーマに沿ったユーザーストーリーを考える訓練をします。UIデザインって、情報設計の部分がすごく必要になるんですよ。毎日部分的にデザインしていても情報設計のスキルは伸ばしにくいので、サービス全体を設計する練習をしたほうが良いと思います。



斎藤:僕は、できるだけサービスを作る訓練を積むことをおすすめします。最近良いなと思った本に『デザインの伝え方(Tom Greever 著)』があるんですが、その中で書かれていた良いデザインの定義に「問題解決をすること」「ユーザーの使い勝手を良くすること」の2つがあって。事業会社のUIデザイナーは、ユーザーに愛されるサービス作りをする力が必要なので、早めにこれらの感覚を掴めるようになれると良いと思います。また、その本にあった良いデザインの定義の3つ目に、「みんなの支持を得る」と書かれていて。Webやアプリのデザインは、エンジニアやプロダクトマネージャーなど、デザイナーが関わる人がたくさんいるので、関係者全員が納得できるデザインの見せ方や、プロダクトを進めるハブになる意識が必要だなと思います。それを理解できていれば採用される可能性は高まるんじゃないでしょうか。

Q. 独学と入社後比較して、どれくらいデザインのスキルが上がったと感じますか?



ムツミ:実際に手を動かす部分のデザインスキルも上がりましたが、それ以上に、チームで仕事をするスキルが入社後すごく上がりました。チームのメンバーとどういうコミュニケーションをして問題解決をしたら良いのか、問題解決に必要なデザインは何なのかといった視点が深まりましたね。それを考えられるようになって、デザインの質も上がったと実感しています。具体的には、チームのメンバーと相談するときに、言葉だけのコミュニケーションではなく、できるだけビジュアル化して見せるようにしています。



佐藤:独学のタイミングではデザインの四原則を完璧にできていなかったんですが、入社してから、余白の使い方など指摘されて修正して...を繰り返して、その技術は上がっているなと感じます。また、コミュニケーション力も上がっていて、ざっくりとした依頼内容でも意図を汲み取ってデザインすることが少しずつできるようになっているかなと思いますね。

Q. ポートフォリオは紙とWeb両方作りましたか?制作期間はどれくらいですか?



佐藤:Webだけ作りました。制作期間は2週間くらい。最初に作ったコンテンツは自分のプロフィールと、実績、お問い合わせです。サイトができてからは、どんなに小さな実績でも追加していきました。私の場合、紙のポートフォリオは転職活動のときに求められなかったですね。



斎藤:美大出身だと、紙のポートフォリオも持っている方が多いですよね。クリエイティブ系でシニアクラスの人は、紙で確認したいと言われる方もいます。ポートフォリオは自分のスキルの証明なので、転職したい会社で求められる業務ができることを示せる内容になっていれば良いと思います。

​Q. 未経験からWebデザイナーに転職する面接時に、「なぜデザイナーの職を選んだのですか?」と聞かれると思うのですが、何と答えますか? 答えによって採用されやすさが変わると思います。



佐藤:もともとデザイナーには興味があって。娘にいきいきと働いてる私の様子を見てほしいなと考えたときに、自分がそうやって働けるのはデザイナーだと思ったんですね。面接では、「それが理由で転職を目指しています」という話をしました。



ムツミ:私は事業譲渡で今の会社に入ったので、面接を受けていなくて。ただ、マネージャーの立場から言うと、デザインを楽しいと思えている人を採用したいなと思います。好きじゃないとできない仕事だと思うので、デザインを好きな理由を聞けると嬉しいですね。



​Q. 未経験募集の門戸を開いているベンチャー企業において、未経験デザイナーに具体的にどのような投資対効果を期待して採用されているのでしょうか?



斎藤:現状、日本にいるWebデザイナーって1万人くらいなんですね。その中でも事業会社で働いている方は1000人くらい。経験者だけだと採用が厳しいので、会社が未経験もOKと考えるのは自然ではあると思います。



佐藤:私の会社はもともとデザイナーがいなくて、今回未経験者をとるか、経験者をとるかで悩んだみたいで。ただ、結局経験者をとるよりも未経験のほうが面白いよねということと、これから会社が大きくなっていくフェーズでもあるので、うちの会社らしいデザイナーを育てていきたいという方針で、未経験採用に踏み切ったようです。未経験だと自分から学ぼうという意欲が強いので、1人目のデザイナーとして会社を引っ張っていってもらいたいという期待があったのかなと思いました。

​Q. Webデザイナー・UIデザイナーはどのようにキャリアアップをしていくのか、また皆さんの今後どのようなキャリアを考えているのか教えてほしいです!



ムツミ:これからは、スキルの掛け算が唯一無二の価値を持つ人材になる鍵になるんじゃないでしょうか。今は名前がつかないような職種...たとえば、UIデザインとマーケティングをかけ合わせた職種は今まだないと思うんですが、そういった名前がない職種を自分から作っていければ、価値を大きくすることができるんじゃないかと思います。



佐藤:同意見ですね。私自身、デザインだけでなくWebディレクションも担当したり、広報にも興味があったりして、スキルを掛け合わせて強みを伸ばしていこうとしています。自分の適正を見ながら、スキルを掛け算していくと良いと思います。


藤井:みなさん、ご質問、ご回答ありがとうございました!

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このイベントでは、未経験からWeb ・ UIデザイナーになったゲストをお迎えし、一からデザインを学んで転職した経験談やリアルな業務内容をご紹介しました!


今回のゲストには、CREEDOで直接お話を聞くことができます。さらに詳しい内容を聞いてみたい方はぜひこちらからプロフィールをご覧ください👇


◆佐藤 笑美里さんのプロフィールを見る


◆ココディー / 斎藤 孝俊さんのプロフィールを見る


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