CREEDOなるにはトークとは?


「〇〇になるには?」をキーワードに、なりたいキャリアを実現した方のリアルな経験談を聞くことができる定期イベントです。働き方が多様になり、キャリアの選択肢も増えている今の時代。しかし、未経験職種や新しいワークスタイルへの転身をかなえる方法はまだまだ不透明です。「自分らしいキャリアを求めて挑戦する人を応援したい!」 そんな思いから、CREEDOなるにはトークは始まりました。あなたの気になる「〇〇になるには?」をYouTube Liveで毎週お届けします!


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#5のテーマは「実力主義?英語必須?大手外資系企業に転職するには?」。

世界中に支社を構える大手外資系企業。
憧れるけれど、「実力主義」「英語必須」といった転職のハードルが高いイメージを抱く人も多いのではないでしょうか?
しかし、コツを掴んでいれば大手外資系企業に転職できるケースは多くあります。

このイベントでは、日系企業から大手外資系企業への転職に成功したゲスト3名をお迎えし、リアルな転職事情や外資系企業の実態をご紹介しました!


ゲスト プロフィール






  • 藤田 健太郎


    日立、ソニーのグループ会社にて商品・サービス企画、アフラックにてカスタマーサービス企画を経験。その後、ウィリス・タワーズ・ワトソンなど外資系コンサルティングファーム2社で組織人事コンサルタントを担当。クライアント企業の人事制度改革や、イノベーションを生み出すためのカルチャー変革を支援する。7月より外資系ソフトウェア企業に転職予定。







  • 大薮 実穂


    慶応SFCを卒業後、株式会社Gunosyに新卒1期生として入社。広告事業部に配属され、運用型広告の営業・運用や分析を経験した後、女性向け情報アプリ・LUCRA事業部に異動しマーケティングを担当。現在はアマゾンジャパン合同会社にて、消費財・家電メーカー等のアカウントを担当し、広告を用いた売上の最大化を支援する。







  • 佐野 健


    IT業界で20年以上の経験を有し、富士通、日本マイクロソフト、PayPalでシステムエンジニア、営業、マーケティング、事業開発、アライアンスなどに従事する。現在はDropbox Japan株式会社にて、ビジネスディベロップメントリードとして国内外のテクノロジーパートナーとの事業開発やアライアンスを担当。





モデレーター プロフィール






  • 藤井 蓮


    社会人でもOB訪問できるキャリアシェアサービス『CREEDO (クリード) 』を運営する株式会社ブルーブレイズ取締役。新卒で株式会社メンバーズに入社しECサイトの構築・運用やSNS運用のWebディレクターを経験。フルタイムで勤めながら副業でブルーブレイズを共同創業し、現在はCREEDOのサービスデザイナー等を務める。








この4人で、パネルディスカッションしていきました!




Q1. 大手外資系企業に転職する前にやっておくべきことは?


藤田:外資系という点でいうと、LinkedInのアカウントを作ることですね。転職先候補の企業の社員も登録していることが多いので、面接の前に相手の名前がわかれば事前にチェックすることができますし、リクルーターを直接調べてアプローチすることもできるので、作っておいて損はないと思います。逆に相手も面接前にこちらのプロフィールを見ることができるので、面接もスムーズです。もうひとつは、外資系企業は特に転職が決まった後にリファレンスチェック(応募者の前職での実績や勤務状況に偽りがないかを前職の同僚や上司に確認すること)がある場合が多いので、前職の人との良好な関係を作っておくのは意外と大事ですね。あとは、応募先の社員と繋がっておいたり、会社や仕事内容についての話を聞いたりすると、なお良いと思います。そういった意味でもLinkedInは使っておくと便利です。


大薮:私もLinkedInを使っていて、LinkedIn経由で連絡をいただいた会社に内定もいただきました。ちゃんと活用していれば、会社の人事担当者からスカウトが来ることも結構ありますね。


藤井:大薮さんは実際にどんなことを準備して転職に臨みましたか?


大薮:自分が何をしたいのか、どういう経験したいのかなど、改めて自己分析をしましたね。あとは場数を踏むために色んな会社を受けたり、転職エージェントに自己分析の壁打ち相手になってもらったり。私は現場の社員の方とは話さず直接面接に行っていたのですが、業界の雰囲気や状況を知るためにも自分と近い業界・ポジションで働いている人に話を聞いておいた方がよかったかなと思います。


藤井:佐野さんはいかがですか?


佐野:私の場合、随分昔の話にはなるんですが、ITベンダーは独自の認定資格を実施しているところが多く、転職したマイクロソフトも資格があったので、転職前に取得しておきました。そういう資格を持っておくと、製品理解があるという証明になるので有効だと思います。あとは英語ができる方であればTOEICのスコアは取っておいて損はないと思います。


藤井:やっぱり英語力は重視されるんでしょうか?


佐野:外資系にも色々なフェーズがあるので一概には言えないですが、本社が英語圏の会社であれば、本社の人が喋る言葉ができるに越したことはないですよね。英語ができなければ転職できない訳ではないですが、苦手意識がある人は入社後に苦労するかもしれません。


藤田:僕の場合は、転職時には意外と英語を使わないケースが多かったです。ただ、入社後に必要になる場合はありますね。たとえば最初に転職したアフラックは、面接ではあまり英語力は求められませんでしたが、昇格基準にTOEICのスコアが設定されていました。


佐野:英語をメインで使う仕事であれば、英語話者が面接官になる場合が多い印象です。


藤田:英語力がすべてではないですし、入る会社独自の専門用語もたくさんあります。英語力そのものよりも、何が伝えたいか聞きたいかがはっきりしていればある程度準備できると思います。




Q2. どんな方法で転職した?


大薮:個別の会社の採用ページに直接応募したり、LinkedInで声をかけていただいた会社を受けたりしました。私の場合は行きたい会社がある程度決まっていたので、最終的には転職エージェントからは応募しませんでした。Amazonに知人が勤めていたんですが、自分で応募してしまったので、知人からの紹介であればなお良かったかなと思います。働きぶりや性格等、事前にその人伝てで話しておいてもらえたりするので、ミスマッチが少ない状態で次に進める印象があります。


藤田:書類の書き方から含めて社内の方に相談できますしね。リファラルは弊社も行なっています。


大薮:自分が働いたときにどうなるかを想像するために、内定をいただいた後に実際に勤めている人に相談もしました。同じ業界で働いた経験のある方や前職でお世話になっていた方々に相談して、自分が一番進みたいキャリアを考え、最終的にAmazonを選びました。


藤田:僕の場合、アフラックとウィリス・タワーズ・ワトソンに転職する際は転職エージェントに紹介してもらいました。現職のコンサルティングファームは、人事から僕の社用メールアドレスに直接オファーの連絡があって(笑)。コンサルティング業界は独自のネットワークがあるので、同僚が推薦してくれていたようです。そのため、選考らしい選考はしていなくて、採用担当者とカジュアル面談をしてお互いにカルチャーマッチを確認し、内定をいただきました。7月に転職予定のソフトウェア企業は、LinkedInから自分で直接アプローチして選考がスタートしました。LinkedInでのやりとりは、いきなり履歴書を送るのではなく、まずは募集しているポジションについて質問したり自身の状況を簡単に伝えるイメージですね。Facebookでやり取りするのと近しいかなと思います。


藤井:転職の際の企業選びはどんな基準で行いましたか?


藤田:自分のキャリアプランに沿っている企業かどうかですね。僕は事業会社を経て今は組織開発コンサルタントをやっているんですが、事業会社で企画や改善をしようとしたときに、組織的な理由でうまくいかないことが多々あり、組織開発コンサルになったんです。組織開発コンサルとしてさらにキャリアを積もうと考えた時に、現在の会社に転職しました。外資系の場合は部署異動という概念があまりないので、自分のキャリアは自分で作らなきゃいけないという文化なんですよね。大薮さんが話していたように、自己分析をしてキャリア設計をした上で、このキャリアならこの会社に行こう、というふうに決めていきました。


藤井:部署異動は少ないんですね!


佐野:本人次第ですね。会社にもよると思いますが、日系企業のように会社から辞令をもらって転勤・異動というのはあまり多くない印象です。会社がキャリアを考えてくれる訳ではないので、自分が次は何をしたいかを考えて行動を起こしていかないといけない風土は、日系企業よりも強いかもしれないです。


大薮:Amazonは逆で、異動が盛んですね。「ジョブファインダー」という社内公募を確認できるシステムがあるんです。現状だと、入社3年以内に異動する人は30%くらいいるみたいですね。私も外資系企業は部署異動があまりないイメージだったので、自分で変えたければわりと柔軟に異動できるという点は、Amazonに入社してから気づいたギャップですね。


藤井:佐野さんはどんな方法で転職しましたか?


佐野:私は転職エージェント経由です。実は、一度マイクロソフトの選考に落ちているんですよ。マイクロソフトへの応募と富士通の社内公募を同時に行なっていて、マイクロソフトは落ちて富士通の社内異動が決まったので、しばらくは富士通で働いていました。異動して半年ほどたったときに、同じ転職エージェントから「またポジションができたのでどうですか?」と連絡が来たので、マイクロソフトに転職しました。PayPalとDropboxは、どちらもマイクロソフトの元同僚から誘われて転職しました。


藤井:マイクロソフトへの転職の際はエージェント経由だったとのことですが、どんなエージェントでしたか?


佐野:さまざまなエージェントの話を聞きましたが、結果的に決めたところは外資系IT企業に特化したエージェントでした。当時はまだLinkedInがなかったので、企業の人事と深い関わりを持っている外資系特化のエージェントと話すほうがスムーズだったと感じます。


藤田:外資系に特化したエージェントであれば、エージェントと英語でやり取りするケースもありますよね。面接の練習になります。


大薮:私も練習だと思って、あえて外資系特化のエージェントとやりとりしていましたね。


藤井:面接が何語かは事前に分かるものですか?


佐野:基本的には分かると思います。面接前に面接官の立場や名前を教えてもらえるので。


藤田:僕の場合は、アクシデント的に面接官が変わったことがありました(笑)。本当は日本人の方が面接する予定だったんですが、その方が体調不良で別の方と面接することになり、結果的に英語で面接することに。


大薮:私も、日本語ができる面接官の方と聞いていたけれど実際には英語だったということがありました。日本語で実施すると知らされていた場合でも、事前に英語でも準備しておけば安心して面接に臨めると思います。




Q3. 日系企業と外資系企業の違いは?


佐野:マイクロソフトに転職したのは20代でしたが、取引先の役員レベルの方と共に仕事する機会がたくさんあり、若手でも大きな裁量がある環境はもともと勤めていた富士通とはかなり違いましたね。あと、大手日系企業のように終身雇用が前提ではないので外資系企業では周りが中途の方ばかりで、その点でも社内の雰囲気や働き方は異なりました。


藤井:マイクロソフトも大手企業ですが、若手でも裁量権は大きいんですね!


佐野:そうですね。逆に新卒でも半年ほどで中途入社の人と同じように結果を出さないといけないので、シビアでもありました。今は変わっていますが、2000年代には相対評価で常に組織の下位10%の社員には厳しい評価をつけなければいけないという決まりがありましたよ。


大薮:私の場合は前職のGunosyが小規模の会社だったこともあって、Amazonに転職してみて大企業ならではの文化をひしひしと感じますね。企業理念や行動指針が統一されている点は良いなと思いますが、情報共有があまりできていなかったり。外資の日本法人はいわゆる大手日系企業のような点もあるなと思います。良いところで言うと、外資系らしく成果主義ではあるので、その分働き方はとても柔軟です。大企業でも時間や場所にはとらわれずに働けるのは嬉しいですね。




Q4. 外資系企業に向いている人の特徴は?


佐野:今まで話したように、外資系企業だとキャリアを自分で作っていく風土があり、「急に部署がなくなったので社内で仕事を探さなければいけない」など、日系企業ではあまりないことがけっこう起きるんですよね。多少のトラブルや困難があっても柔軟に乗り越えられる、会社に依存しないで生きていける人が向いていると思います。


大薮:自立して働ける人は評価されますね。Amazonは大企業だからというのもありますが、役割がわりとかっちり決められています。とはいえ役割に対して100%こなすのではなく、200%で応えるような人が評価されている印象はあります。


藤田:僕も2人と同じ意見です。与えられる仕事をこなすだけではなく、自分のキャリアは自分でつくっていく必要があります。また、「やらないこと」を明確にしている人も外資系企業には多いなと思いますね。上層部から言い渡された仕事をなんでも受け入れてしまうのではなく、理由を明確にしてやらないことは「やらない」と意見を言えることが大事です。文化や人のダイバーシティを受け入れられるかどうかも重要です。やはり違う国や文化圏の人と仕事をすることも多いので、関わり方や伝え方などを相手の文化に合わせて柔軟に対応する力は求められます。




Q5. 参加者のみなさんからの自由質問


藤井:最後に、参加者のみなさんからのご質問にお答えいただきたいと思います!


Q5-1. 英語以外で有利になる言語はありますか?


佐野:どんな言語を扱えた方が良いかは、その会社がどの国を主要マーケットにしているか、自分がどの国を担当するかによりますね。


藤田:僕の同僚で日本語・英語・スペイン語ができる人がいたんですが、いろんな場面で翻訳を任されていました。ご自身が色々な語学を使えることそのものよりも、誰がどの言語を話せるかを知っておいて、コネクションを持っておくことの方が大事な気がします。


Q5-2. 外資系の転職に限らない質問になりますが、転職時の年収(福利厚生も含む)とキャリアアップのバランスはどのように考えていましたか?


藤田:テクニカルなアドバイスをすると、年収の交渉はちゃんとしたほうが良いですね。自分のキャリアと年収が見合うかどうかはしっかり見極めた方が良いです。直接応募なら自分で交渉しないといけないので、少し勇気がいるとは思いますが。


Q5-3. 外資系・日本法人から国を跨いだキャリアパスというのは可能性としてありますか?希望したらあり得るものでしょうか?


佐野:結構あります。今まで勤めてきたマイクロソフト、PayPal、Dropboxどれも、本社に異動した方はたくさんいましたよ。


藤田:語学力は求められると思いますが、希望すれば異動が叶う可能性はありますね。


大薮:Amazonもありますね。先ほど話した「ジョブファインダー」という社内公募の中で海外勤務の情報もあるので、そこに応募して承認してもらえれば異動が可能です。


佐野:ただ、異動も異動先の国への片道切符なので、日本に戻りたかったらまた異動希望を出す必要はありますね。


藤井:なるほど、希望すれば可能性は結構あるんですね。参加者のみなさん、ご質問ありがとうございました!

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ゲストのお三方には、大手外資系企業に転職談やさまざまな実態をご紹介いただきました!


今回のゲストには、CREEDOで直接お話を聞くことができます。さらに詳しい内容を聞いてみたい方はぜひこちらからプロフィールをご覧ください👇


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