CREEDOなるにはトークとは?


「〇〇になるには?」をキーワードに、なりたいキャリアを実現した方のリアルな経験談を聞くことができる定期イベントです。働き方が多様になり、キャリアの選択肢も増えている今の時代。しかし、未経験職種や新しいワークスタイルへの転身をかなえる方法はまだまだ不透明です。「自分らしいキャリアを求めて挑戦する人を応援したい!」 そんな思いから、CREEDOなるにはトークは始まりました。あなたの気になる「〇〇になるには?」をライブ配信で毎週お届けします!


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#15のテーマは「キャリアコンサルタントとして生計を立てるには?」。


就職・転職やキャリアに悩む人に寄り添う専門家、キャリアコンサルタント。
職業として関心が高まっている一方で、「ほんとうに生計を立てられるのか不安」「せっかく国家資格を取得したけれど活かせていない」という人も多いのではないでしょうか。

このイベントでは、キャリアコンサルタントとして活躍しているゲスト3名をお迎えし、キャリアコンサルタントとして生計を立てる方法や求められるスキルセットをご紹介しました!


ゲスト プロフィール






  • 塚田 亜弓さん



    キャリアコンサルタントのためのコミュニティ『キャリコンサロン』を運営。
    採用、教育研修、労務制度づくりなど、幅広くHR業務に従事する。
    2017年1月にHRラボ株式会社を設立し、社長就任。
    創業以来、企業内キャリアコンサルティング制度の導入サポートを全国1,000社以上担当している。







  • 三橋 久美子さん


    4年制大学を卒業後、生命保険事務職、病院での医療事務、専業主婦、都市銀行での顧客窓口を経験。
    人材派遣会社へ転職し、延べ5500名の派遣スタッフの就業・転職相談業務に従事。
    その後、厚生労働省の事業で大学生の就活相談を実施。また同時に、企業での従業員定着支援も行う。
    現在はフリーランスのキャリアコンサルタントとして、企業向けには従業員の人材定着や社内のキャリア相談、 個人向けには転職やキャリアアップ、人間関係など仕事にまつわる相談に応じている。







  • 比嘉 のりえさん


    新卒入社した会社を1ヵ月で退職した挫折経験と、上司からのたった一言で自己効力感が上がった経験から、「キャリア選択に後悔する人を減らしたい」「誰かの後押しができる人間になりたい」と考え、キャリアコンサルタントの資格を取得。
    営業→販売→経理を経験したのち、2019年からフリーランスキャリアコンサルタント×人材紹介会社キャリアアドバイザーのパラレルキャリアを選択。
    現在はプログラミング学習サービスのキャリアアドバイザー、企業外キャリア相談、個人へのコーチングカードセッションを提供中。





モデレーター プロフィール






  • 藤井 蓮


    社会人でもOB訪問できるキャリアシェアサービス『CREEDO (クリード) 』を運営する株式会社ブルーブレイズ取締役。新卒で株式会社メンバーズに入社しECサイトの構築・運用やSNS運用のWebディレクターを経験。ブルーブレイズを共同創業し、現在はCREEDOのサービスデザイナー等を務める。







この4人で、イベントをお届けしました!

Q. キャリアコンサルタントとしてどのような流れで仕事をしていますか?



塚田:法人の場合、受注後はクライアントにご要望をお伺いして、スタッフの方々と繰り返し面談し、レビューの一部を経営者の方にフィードバックする、という流れで実施しています。フィードバックを行うと、経営者の方が「自分もキャリア面談してほしい」と言ってくださることもあり、経営者向けのコンサルティング案件も増えています。



三橋:私は現在、法人向けと個人向けの両方をしています。法人向けに関しては、会社の人事の方にご依頼いただくことが多いですね。社員の方々の面談をして、企業のオーナーの方にフィードバックを行います。その中でオーナーの相談相手のような感じになることもあります。個人の場合は、転職したい、今の仕事が合ってるのか不安という方から、ホームページやTwitter経由、ご紹介などで相談いただくことがほとんどです。最近は起業したい方からのご相談もいただきます。壁打ち相手という感じで仕事が広がっていますね。



比嘉:私は現在99%が個人の方からの依頼ですね。法人向けに関しては、社外キャリアコンサルタントを企業に提供しているサービスに登録しているので、依頼があれば対応しています。ご依頼はTwitterや、スキルシェアサービスなどからです。個人ホームページも持っているので、おそらくそれを見て依頼してくださっているのかなと思います。

Q. ​キャリアコンサルタントの国家資格を昨年取得したばかりで経験がないのですが、企業領域でお仕事したいと思っています。どういった流れでお仕事に繋げているのでしょうか?未経験でも可能なのでしょうか。



塚田:スタートはお客さまがまったくいない状態だったので、とにかく自分がキャリアコンサルタント(以下:キャリコン)であることをひたすら発信しましたね。半年くらい経ってだんだん浸透してきました。そのときに大事にしていたことが2つあります。



1つ目は、目の前の人には売り込まないこと。知り合いのキャリア相談を受けるのではなく、「周りで困ってる人いたら宣伝して」とお願いをして広げていました。あまり売り込むと押し売りされている感じを受けてしまうと思ったので、「こういう内容で悩んでる人がいたら繋いでほしい」という伝え方をしていました。



2つ目が、 紹介していただく際に「どんな人を紹介してほしいのか」をはっきりお伝えできるように準備をしておくこと。「誰でも良いから紹介して」ではなく、「具体的にこんな方のお悩みが聞けます」ということをお伝えした方が、お相手も紹介しやすいと思い、準備していました。



三橋:私は仕事のために営業するという感じではなくて。キャリコンに関する勉強会にたくさん出ていたことが仕事に繋がっていったかなと思います。資格の更新講習も含めて、月にいくつものの勉強会に参加していました。そのなかで、他の参加者の方々にひたすら自分の考えや想いを伝えていたんですが、その内容をちゃんと覚えていてくれている人がいて、そこから仕事に繋がったことが多かったです。最初はキャリコンの知り合いからクライアントさんを紹介していただきました。

Q. 経営者さんはどのような悩み相談をされるのでしょうか?経営者さんのキャリア支援に興味がとてもあります!



塚田:売上に関するご相談が多いですね。今後の事業をどうしようというお話や、いつまで経営に携わるべきかといったご相談もあるのですが、入口は売上のお悩みが多いです。



三橋:私の場合は「なぜ従業員が辞めてしまうんだろう」というご相談が多いです。自分のどこに原因があるのかを知りたいのかなと思います。守秘義務があるので、具体的に誰が何を言っていたということはお話できないんですが、総括したフィードバックをお伝えするようにしています。たぶん耳が痛いお話をしていると思います(笑)。

Q. キャリコンをするターゲット層はどのように決められていきましたか?



比嘉:最初は決められなかったですね。もともと私は大学生の就活支援したいという想いからキャリアコンを始めたんですが、お仕事をやっていくなかで、自分が得意な領域は、20~30代の今すでに働いている方のご相談だということが分かってきて。自分からターゲットを決めたというよりは、仕事のなかで徐々に定まっていったという感じですね。



三橋:私はあまりターゲットは限定していないです。キャリコンを始めた当初、派遣会社で派遣社員さんのキャリア相談を担当していたので女性が多く、ターゲットは女性かなと思っていたんですが、去年からミドル・シニア層の会社員の方々も支援をさせていいただくようになり、幅広い領域を請け負っています。



塚田:私もターゲットは決めていないですね。ご依頼くださる方は年齢も性別も業界もばらばらなので。



Q. 経営者へのフィードバックの際に気をつけていることがあれば教えてください。



塚田:経営者の方へのフィードバックは、守秘義務とのバランスが難しいですよね。弊社では報告書のフォーマットがあり、会社に伝えて良いこと・だめなことは面談で相談者さんに確認するようにしています。伝えて良いことについては経営者の方にも話すようにしていますね。



三橋:守秘義務の遵守は大前提ですが、経営者の方もできるだけ詳しく知りたいだろうなとは思うので、複数の面談結果を総括したフォードバックをお伝えして「お察しください」と言うことが多いです(笑)。

Q. 本業でカウンセリングをしていない場合、資格取得したあと『プロのキャリコン』と名乗ることに抵抗はありませんでしたか?



比嘉:自ら「私はプロのキャリコンだ」と振る舞えば、自然とそうなっていくと思います。私は形から入るタイプなので抵抗がなかったですね。

Q. キャリア支援の仕事は、ハローワークのように無料のサービスが多くあり、有料のキャリコンは少しハードルが高いような気がしております。無料のキャリア支援をされている方や団体とどのような差別化をされていますか?



塚田:有料・無料は実は関係ないと思っていますね。無料だから手を抜くわけではないので。プロと名乗るのに抵抗あるかどうかというトピックに通ずると思いますが、自分で言ったらやりきるだけかなと。ただ、キャリア支援は値付けが難しいものではあるので、そこは自分で決めていくしかないかなと思います。



三橋:ハローワークとキャリコンはそもそも主旨が全然違うので、どう差別化しようと考えたことがないですが、わざわざ自分にお金を払って相談してくださった方にはとにかく全力で向き合うことは心がけています。

Q. これからより多くのキャリコンがマネタイズする為にどうあるべきととらえてますか?



比嘉:1回1回の面談をクライアントさんの満足できるものにして、「キャリコンって素晴らしい」ということを広めていくのが一番なのかなと思います。お金を払うのが当然という風土づくりをしていくのが大切かなと。



塚田:無料提供や値下げを業界としてしないことが大事だと思っています。安易に値下げすることは、キャリコンの価値を自ら下げていくことになるのかなと。

Q. 学生の支援をやりたいと思っているのですが、どうやってビジネスにするかが思いつきません。



三橋:私は厚労省が実施している学生支援に携わったことがあるのですが、キャリコンの費用は厚労省予算から出ていました。



藤井:学生さんに費用を支払ってもらうのは難しいので、なかなか個人でビジネスにしがたいですよね。



三橋:私もフリーランスになるときに学生支援ができないかいろいろ考えたんですが、大学や大きな機関の取り組みに参画するのが難しいんですよね。実行したわけではないですが、たとえば塾などで、親御さんに費用を出してもらう形で実施できないかなと考えたことはあります。



比嘉:小中学生向けにキャリアをもう少し噛み砕いたワークショップなどをしているNPOもあるので、そこにからヒントを得るのはありかもしれません。

Q. キャリコンとして、どのような自己研鑽(勉強)をされていますか?



三橋:先ほどお話しした通り、キャリコンに関する勉強会や資格の更新講習に積極的に参加しています。それに加えて、視野を広げるために起業家勉強会に出てみたり、キャリコンに関する本読んだりもしていますね。自分が足りないと思うところをまずはやってみるのが良いと思います。



比嘉:私も同じく更新講習を受けたり、相貌心理学など仕事に活かせそうなことが学べる勉強会に出たり。とにかくキャリコンと直接関係のない部分にもアンテナを張って、自分が面白そうと思ったものには積極的に参加していますね。キャリコンに役立つおすすめの本は『対人援助の現場で使える 質問する技術 便利帖(大谷 佳子 著)』です。

Q. キャリコンにとってコーチングは重要なスキルだと思うのですが、キャリコンの資格とコーチングの資格のどちらの取得を目指そうかどちらのスクールに通おうか、迷わなかったでしょうか。



三橋:どちらかではなく両方勉強しました。派遣会社に入ったときにキャリコンの国家資格があるということを知らず、会社で教えてもらって取得しました。その後に、コーチングも必要だなと思い、勉強しましたね。



比嘉:私は最初どちらを学ぼうか迷っていたんですが、国家資格ということでキャリコンの資格を取得しました。その後コーチングのスクールには通わなかったんですが、キャリコンのワークにも取り入れられるPoints of Youという写真を使ったカードコーチングを取り入れて補完した。



藤井:キャリコンとして仕事をする上で、コーチングはどのように役立ちますか?



三橋:カウンセリング、コーチング、コンサルティングの3つに分類されると思います。相談者さんのお話しを聞いて、その方の状況によってこの3つを使い分けています。



比嘉:コンサルティングの中で方策が決まったあとにコーチングの手法を用いるので、私は支援の段階によってコンサルティングとコーチングを使い分けているかもしれません。



Q. スキルアップの情報収集や発信はどちらでされていますか?



塚田:最近だとTwitterを使っている方はけっこう多いんじゃないかなと思います。私はあまり発信はしていないんですが、毎日見てはいますね。あとは厚労省や国が出している資料もチェックしています。



比嘉:私はTwitterでの情報収集が9割ですね。あとはバーチャルランチクラブなどのマッチングサービスで、職種が違う方とお話しして情報収集をすることもあります。私は「おすすめの本をプレゼンし合いましょう」というテーマでよく情報交換していて、仕事に活かせそうな本を探すのに使っています。



三橋:情報収集はTwitterとFacebookです。Facebookでは一つのイベントに「興味あり」すると、関連イベントがたくさん出てくるので、そこから出たいイベントを見つけて参加しています。読み物よりはイベントから情報収集することが多いですね。

Q. 今後キャリコンとして成し遂げたい目標やビジョンを教えていただきたいです!



比嘉:次の目標として、1つは企業外のキャリコンをやりたいです。もう1つは、「悩んだらキャリコンに相談」が当たり前の世の中にしたいですね。「体調が悪いから病院行こう」と同じような感覚で、気軽にキャリコンに相談できるようにしていきたいです。



三橋:私はキャリコンが必要ない世界を目指していて。キャリア相談が当たり前になっていて、さらにみんながキャリアのことを自分で考えられる世の中になれば良いなと思っています。



塚田:キャリコンをインフラ化したいです。誰でも必要なときに相談できるのが理想的ですね。たとえば若年層向けのキャリア相談は、なかなか金銭的なの問題で導入が進んでいないですが、もっと推進していければ良いなと思っていて。ただ、一人ではなかなか難しいので、業界全体で協力しあって進められるようにキャリコンサロンを運営しています。

Q. キャリコンを目指すなかで、自分は情報の整理が苦手なので、ロジカルシンキングを訓練しようと思っています。そういった勉強も仕事に活かせるでしょうか?



比嘉:私はもともと客観的に物事見ることが得意なほうなので、ロジカルシンキングに関する勉強はしていないです。ただ、情報整理のための工夫として、面談中に相談者さんのお話をリアルタイムで紙にまとめて、一緒に見ながら話を進めるということはしていました。



三橋:キャリコンに必要なのは要約スキルだと思います。相談者さんのお話を間違って解釈すると信頼関係が崩れてしまうので、お話しするときに特に緊張する場面ですね。私も比嘉さんがおっしゃっていた通り、相談者さんと同じ認識ができているのかをきちんと確認することで、仕事のなかでスキルを磨いていきました。



藤井:みなさん、ご質問、ご回答ありがとうございました!

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このイベントでは、キャリアコンサルタントとして活躍しているゲスト3名をお迎えし、キャリアコンサルタントとして生計を立てる方法や求められるスキルセットをご紹介しました!


今回のゲストには、CREEDOで直接お話を聞くことができます。さらに詳しい内容を聞いてみたい方はぜひこちらからプロフィールをご覧ください👇


◆塚田 亜弓さんのプロフィールを見る


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