CREEDOなるにはトークとは?


「〇〇になるには?」をキーワードに、なりたいキャリアを実現した方のリアルな経験談を聞くことができる定期イベントです。働き方が多様になり、キャリアの選択肢も増えている今の時代。しかし、未経験職種や新しいワークスタイルへの転身をかなえる方法はまだまだ不透明です。「自分らしいキャリアを求めて挑戦する人を応援したい!」 そんな思いから、CREEDOなるにはトークは始まりました。あなたの気になる「〇〇になるには?」をYouTube Liveで毎週お届けします!


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#10のテーマは「いま注目の職種!カスタマーサクセスになるには?」。

サブスクリプション型ビジネスが広がるにつれて、注目度が上がってきているカスタマーサクセス。
「どんな仕事なのか知りたい」「カスタマーサクセスに携わってみたい」という方も増えてきているのではないでしょうか?

このイベントでは、異職種から現在カスタマーサクセスとして活躍しているゲスト3名をお迎えし、カスタマーサクセスとして求められる資質やリアルな業務内容をご紹介しました!


ゲスト プロフィール






  • 外山 友香



    新卒で社内コミュニケーション施策(イベントや社内報)を事業とする企業に入社し、既存営業やプロジェクトマネージャーを1年務める。
    その後、もともと好きだったライティングの仕事をするため、不動産業界のスタートアップに転職。
    メディアの編集・コピーUXライティングを2年半経験後、2019年11月に株式会社プレイドに転職し、CXプラットフォーム『KARTE』のカスタマーサクセスを担当。







  • 秋 在淳


    新卒でWebマーケティング事業を行う株式会社GENOVAに入社し、営業に従事。
    その後、大学の先輩が経営するスタートアップ企業に入社し、営業部署を立ち上げに携わるかたわら、自身でもイベント運営会社を起業。
    2016年に株式会社ベーシックにジョインし、フィールドセールスを担当した後、BtoBマーケティングツール『ferret One』のカスタマーサクセス部のアカウントマネジメントグループマネージャーを務める。







  • 石川 綾海


    2017年看護大学を卒業後、行政保健師として横浜市へ入庁。
    高齢者の健康支援に携わる中で、働く世代の健康へのアプローチに興味を抱く。
    サービスを通じて人々の健康意識・行動変容を促したく、2018年4月より株式会社OKANへ参画。
    セールスを経て、現在はカスタマーサクセスを担当。





モデレーター プロフィール






  • 藤井 蓮


    社会人でもOB訪問できるキャリアシェアサービス『CREEDO (クリード) 』を運営する株式会社ブルーブレイズ取締役。新卒で株式会社メンバーズに入社しECサイトの構築・運用やSNS運用のWebディレクターを経験。ブルーブレイズを共同創業し、現在はCREEDOのサービスデザイナー等を務める。







この4人で、イベントをお届けしました!

Q. まずは、皆さんがカスタマーサクセスとして実際にどのような仕事をしているのか教えてください。



外山:私が担当している『KARTE』は、Webサービスの顧客体験向上を支援するサービスです。私は業界・会社規模問わず20社ほどのクライアントを担当しています。弊社には、カスタマーサクセスが2チームあって、私はミッドマーケットという中小企業向けチームに所属しています。KARTEは月間アクティブユーザー数によって料金テーブルが異なります。20社すべてに対して同じように対応するのは難しいため、事例化、アップセル(既存顧客に上位プランを契約していただくこと)、クロスセル(オプションを購入していただくこと)が見込めそうなクライアント5社ほどに特に注力し、弊社のメンバーも巻き込みながら、プロジェクトマネージャーのような役割を担うこともあります。また、注力クライアントではないお客様とも、月に1回は必ずコミュニケーションするようにしています。他の業務と並行してKARTEの運用をしている方も多いので、いかに業務の中でリソースを使っていただく価値があるかを伝えるようにしています。



秋:弊社が提供している『ferret One』は、サイト更新やLP作成、メール配信といったBtoBマーケティングを支援するサービスです。僕たちカスタマーサクセスの役割は、ferret Oneの活用をサポートし、Webマーケティングを成功に導くことです。そのため、セットアップ支援とマーケティング支援、コンサルティングを主に行っています。ferret Oneのカスタマーサクセスは現在、オンボーディング、アカウントサクセス、制作、サポートの4チームに分かれていて、その中でも僕はオンボーディングとアカウント作成のチームマネージャーを担当しています。具体的には、オンボーディングチームではツールを使っていただくためのセットアップまでのサポートを行い、アカウントサクセスチームではオンボーディングが終わったクライアントを定期的にサポートしています。1対1のサポートだけでなく、ferret Oneを導入していただいているクライアントに集まっていただき、ツールを活用するためのWebセミナーも実施するなど様々な施策を行なっています。



石川:私は『オフィスおかん』という社食サービスのカスタマーサクセスを担当しています。オフィスおかんのカスタマーサクセスはエンタープライズとそれ以外の顧客を支援するグループに分かれています。後者を担うグループはクライアントのお問い合わせに対応するカスタマーサポートと、オンボーディングやオフィスおかんの活用を能動的に支援するカスタマーサクセスの2つに分割されています。私は後者のカスタマーサクセスチームに所属しています。役割は主に2つで、オフィスおかんを導入したクライアントにオフィスおかんを自走して使ってもらうためのオンボーディング支援、そしてプロダクトの改善です。


Q. ​カスタマーサクセスの仕事は、いわゆるルートセールスとは何が違うのでしょうか?



秋:ルートセールスとの大きな違いは、設定する目標にあるんじゃないでしょうか。ルートセールスは営業という役割である以上、売上を目標に設定することが多いです。一方カスタマーサクセスの場合は、サービスの解約率を下げることが目標になるので、KPIやミッションが異なってくるかと思います。目標達成する手段としては、カスタマーサクセスがルートセールスのような業務を担うこともあります。



Q. 追っているKPIが知りたいです。


石川:弊社のKPIはチャーンレート(解約率)ですね。



外山:弊社も解約率、更新率と契約金額もチェックしています。



藤井:ルートセールスとの違い、カスタマーサクセスが追うKPIを教えていただきましたが、カスタマーサクセスに求められる資質は何でしょうか?



秋:カスタマーサクセスは既存顧客と接する機会が多いので、「クライアントの成功を最後まで見届けたいな」と思う方は非常に向いていると思います。セールスを担当している人でも、新規ではなく既存からの売上獲得が得意な方はカスタマーサクセスに適しているかなと。クライアントの要望を吸い上げて他の部署に伝える役割も担うので、コミュニケーション力の中でも聞く力が求められますね。



石川:人を巻き込む力が重要な資質だと思います。カスタマーサクセス起点でプロダクトの改善を行なったり、お客様のフィードバックを社内に伝えていったりする必要があるので。



外山:同感です。また、カスタマーサクセスは受注がゴールではなく継続してクライアントをサポートしていく仕事なので、粘り強く取り組める人が合っていると思います。弊社のカスタマーサクセスとしては、クライアントにKARTEを気に入ってもらい能動的に活用してもらうことを大切にしています。そのため、弊社で追っているKPIだけでなく、クライアントの担当者様がどんな目標を追っているのか、何をサポートすればその方の評価に繋がるのかまで含めて把握して伴走できる人が、弊社のカスタマーサクセスには向いていますね。



藤井:クライアントから内部の詳細な事情まで教えてもらうためにも、巻き込み力が大事なんだなと感じました。



石川:巻き込み力以外では、クライアントによって伝え方を変えるようにしています。どんな伝え方が響くかは一人ひとり違うので、個別性を重視した対応も重要だと思います。

Q. カスタマーサクセスを異業種から勉強する場合のおすすめの学び方を伺いたいです。



藤井:みなさん異職種からカスタマーサクセスになっていますが、どのように勉強していきましたか?



外山:実は全然勉強してないんです(笑)。部署に配属されてから、実践の中で学んできました。あと、人によって進め方やクライアントとのコミュニケーションの仕方が結構違うんですよ。なので、初期は色々な人のアポに同行して自分に合った方法を探していました。



秋:僕の場合は、カスタマーサクセスに関する本やカスタマーサクセス界隈の方々が書いたnoteをひたすら読んでいましたね。もともとセールスの部署に所属していてカスタマーサクセスは隣の部署だったので、なんとなく仕事の概要は知っていました。ただ、いざ配属されてみるとやっぱり細かい部分は分からなかったので、月に何回はカスタマーサクセス関連のイベントに参加しようと目標を決めて、インプットしていました。



石川:私の場合は実践しながら学んでいきましたね。もちろんそれだけだと知識が不足してしまうので、秋さんが言っていたようにイベントに参加したり、Twitterやnoteで見つけた記事を読んだりしています。ただ、会社によってカスタマーサクセスのやり方は全然違うので、1つの参考として見ています。

Q. カスタマーサクセスを目指す中で、ペルソナ設定としてはどのあたりを狙っているのでしょうか?



秋:カスタマーサクセスだけでなく、ferret One事業部全体で共通のペルソナを設定しています。ferret Oneではツールを使っていただく顧客セグメントを5つに分類していて、それぞれにペルソナ、メインの使い方を設定しています。そのため、新しい機能を追加するときなどは、そのペルソナやメインの使い方を元に、どのセグメントに対して販売するべきなのか、母数はどれくらいいるのかなどを判断しています。



外山:KARTEは、最初はサービスと相性の良いECサイト系のお客様に一番多く導入していただいていました。最近ではフィットネスや不動産、金融系のお客様など、オフラインで店舗などを持っている企業も増えてきていますね。



石川:オフィスおかんは、社内の導入担当者と社食を使う従業員の2つのターゲットがあります。従業員は業界職種問わず幅広いですが、導入担当者は人事や総務が圧倒的に多いので、そのセグメントにアプローチしています。あとは、いくら担当者にアプローチしても決裁権がある意思決定者を説得できなければ継続利用できないので、意思決定者を見極めていかに巻き込むかは重要視していますね。



Q. カスタマーサクセスのベストプラクティスはどのように策定されましたか?



外山:弊社では、ベストプラクティスと明確に銘打っているわけではないですが、オプションも導入して活用の幅を広げていただいたり、同じ会社の違うサービスに導入していただいだくなど、クライアント社内でKARTEがなくてはならない存在になることを目標にしていますね。



秋:ferret Oneの場合、サービスのターゲットが何度か大きく変わっているので、ベストプラクティスは探っている最中です。カスタマーサクセスがどんなサポートをするべきかもこの1年でいろいろ試行錯誤してきました。どういった場合だとWebマーケティングの成果が出るのか、僕たちのどのイベントに参加していただくと成功確率あがるのかなどをデータを分析して見極めている段階です。



石川:私たちも今ベストプラクティスを策定中ですね。まずは、オフィスおかんが導入企業の従業員にとってなくてはならない状態、かつ運用担当者がオフィスおかんによって社内の課題解決に手応えを感じられるという状態にしていく必要があるので、今はオンボーディングに注力して、何がサクセスにつながるかを探っているところです。

Q. 導入支援や活用支援で面談の時間を設けた際、 自社サービス対象外の範囲で経営におけるお悩み等を伺うことが多いのですが、 皆さんはどのくらいの粒度でお答えしていらっしゃいますか?



秋:あるあるですね(笑)。KARTEさんは特にそういったお悩み相談が多そうですね。



外山:そうですね。KARTEの対応範囲を超えているご質問をされることも多いです。特別なことをしている訳ではないですが、そういったご相談でもなるべくお話は聞くようにしていて、KARTEにつなげられそうなところは特にピックアップしてしっかりお答えするようにしています。お二人がどうしているのか聞いてみたいです!



秋:僕たちはなるべくすべてお答えするようにしています。ferret OneはWebマーケティングツールなので、Google AnalyticsやSearch Consoleといった他のWebマーケティング関連サービスについてよくご質問をいただきます。自社サービスではないので詳しく調べなければ分からないことも多く、時間はかかりますが、答えなければクライアントのサクセスが遠のくので、なるべくご質問にはお答えしていますね。ただ、あくまでもクライアントのサクセスにつながるかどうかという観点で、お答えすべきかどうかは判断しています。



石川:私たちもなるべくご相談には対応するようにしています。弊社ではまだ手に負えないと判断したところは、その旨を正直にお話ししていますね。ただ、クライアントのニーズはしっかり受け止めて社内に共有しています。



藤井:お客様からのご要望で新しい機能を追加したりということは今までありましたか



外山:クライアントからのちょっとしたリクエストから機能の追加に至ったことは結構あります。たとえば、KARTEではユーザーの行動をすべて見られるようになっているんですが、もともと直近の行動しか見られなかったダッシュボードを、過去のデータもページ遷移せずに見られるように改善したことがありました。ご要望はすぐに社内に共有して、早いものであれば1週間くらいで反映していますね。

Q. カスタマーサクセスを担当する中でのしくじり談を教えてください。



秋:僕は、オンボーディング後のクライアントを支援するアカウントサクセスチームの立ち上げメンバーとしてカスタマーサクセス部署に異動したんですね。最初はどのお客さんにも毎月必ず訪問したほうがいいなと漠然と思っていたんですが、当時は2人しか部署メンバーがいなかったため、1人あたりの担当社数は数百社。さらに受注数が増えていくにつれて訪問数が膨大になるので、到底無理だなと途中で気づいて(笑)。「月1で訪問します」と伝えていたクライアントに対して、調整し直さなければいけなかったことは大変でした。



外山:弊社のセールス担当者がクライアントに伝えていたサポート量と、実際のカスタマーサポートで差があったことがあり、クライアントから「期待していたより全然サポートしてもらえない」とご指摘を受けたことはありました。受注してきたセールス担当者と私できちんとすり合わせを行なっておくべきだったと痛感しましたね。



秋:期待値調整の引き継ぎってすごく大事ですよね。



石川:分かります。私のしくじりは、受注後に改めて導入目的をカスタマーサクセスからクライアントに確認したときに、私の聞き方が良くなかったのか、「セールス担当者にすでに話したのに、情報共有できてないの?」と不信感を与えてしまったことです。導入はその後の信頼関係に関わってくるので、クライアントへの目的の聞き方は工夫するようにしていますね。

Q. カスタマーサクセスを担当する中でうまくいった施策を教えてください。



秋:ferret Oneのクライアントが集まってとにかく黙々と作業する『もくもく会』というイベントを月1回開催しているんですが、それはかなりうまくいっているなと思いますね。ferret Oneを利用していただき、何かわからないことあったらその場にいる弊社のサポート担当者に聞ける場です。僕たちがクライアントからフィードバックいただくことが多かったのが、「利用中に分からないことがあってカスタマーサポートに問い合わせたときに、(30分以内で必ず回答はあるが)回答を待っている間は作業が止まってしまう」という点でした。クライアントの限られた時間の中で、30分も作業が止まってしまうのは致命的。疑問はその場で即座に解決すべきだなと思ったので、もくもく会を実施することにしました。今はオンラインで実施していて、分からないことがあればすぐに答えられるような状態をつくっています。弊社では機能の活用度も指標としてチェックしているんですが、もくもく会に参加した方は活用度がグンと上がっているので、開催して非常に良かったなと思っています。



石川:やって良かった施策は色々あって、どれを話そうか迷ってしまうんですけど(笑)。個人的に思い入れのある1つ挙げるとすると、食育セミナーを実施したことですね。とあるクライアントが、「うちの会社は健康経営を推進しているけれど、従業員の食生活が改善しているか分からない」という問題意識をお持ちだったため、オフィスおかんを従業員の方々に使っていただいて食生活をサポートしながら、さらに食育セミナーを実施することによって食への意識向上をはかりました。すると、実際に食に対する意識に変化が見られたり、オフィスおかんの利用者が増えたりしたんですよね。さらに、セミナーを実施して終わりではなく、成功事例として資料を作成してお渡ししたところ、採用説明会でその資料をを配ってくださっていて。そのおかげで内定者が出たというお話しを聞いて、思いがけない効果も実感できてすごく嬉しかったですね。



外山:私の場合は、さきほど少しお話しした、あるクライアントの1サイトにKARTEを導入した後に、同じクライアントが持っている他のサイトにも導入が決まった事例がうまくいったなと思います。また、KARTEはたくさん施策を作って配信していくことが運用のコツになるんですが、アイデアがなくなったクライアントに対して、オンラインでワークショップを実施したことも良かったですね。実際にワークショップで導き出したアイデアを実装していただいて、効果が出たことがすごく印象に残っています。


Q. カスタマーサクセスの次はどんなキャリアステージをイメージされていますか?



外山:現在はカスタマーサクセスとは違う職種を考えていて。弊社では、KARTEの導入インタビューなどを掲載している『CX Clip』というオウンドメディアを運用しているのですが、今後はその担当になる予定です。見る人に響くコンテンツづくりにはカスタマーサクセスで学んだことが活きるはずなので、今までの経験を活かして、今後はKARTEをより多くの人に利用してもらえるような仕事をしていきたいなと思っています。



秋:僕はカスタマーサクセス自体を始めたばかりなので、まだまだやりたいことがたくさんあるんですが、カスタマーサクセスを任せられるメンバーがもっと増えてきたら、さらに幅広くバリューチェーン全体を見られるような仕事がしたいなと思っています。クライアントのことを深く理解できる立場だからこそ、セールスやマーケティングを含めた全体を最適化できる部分も見えてくると思うので。とはいえ、今はとにかくカスタマーサクセスとして会社に貢献したいという気持ちです。



石川:私はカスタマーサクセスという仕事が好きですし、一生懸命やりたいなという気持ちはもちろんりますが、あんまり職種に縛られてはいなくて。もともと保健師をしていた際に若い人の健康意識を変えたいなと思ってOKANに転職したので、カスタマーサクセスでなくてもそれが実現できそうな仕事であれば、なんでもやっていきたいなと思っています。今は、カスタマーサクセスを通じてオフィスおかんをより多くの人に使っていただいて、人々の健康意識を変えていきたいなと考えています。



藤井:みなさん、ご質問、ご回答ありがとうございました!

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このイベントでは、現在カスタマーサクセスとして活躍しているゲスト3名をお迎えし、カスタマーサクセスとして求められる資質やリアルな業務内容をご紹介しました!


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