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終身雇用文化と雇用の流動性(1)

  • キャリア相談

プライベート・メンター

外資系損害保険会社 業務改革推進部部長

プライベート・メンターのTakumaです。
これまで20年余りのキャリアで3回の転職をしてきた私ですが、最初の転職を決心する頃から、「終身雇用が当たり前の世の中」(以下「終身雇用文化」と呼ぶ)に対して、そこはかとない違和感を感じ始めていました。

今回の投稿では、私が日本社会の停滞と将来の不安の諸悪の根源と信じて止まない、「終身雇用文化」と、それによって阻害されている「雇用の流動性」について思うところを述べたいと思います。

1. 終身雇用制度そのものの否定ではない

私がなぜ「終身雇用制度」ではなく「終身雇用文化」とわざわざ呼んでいるのか、と言うと、世の中にはまだまだ終身雇用制度によって恩恵を受けている人々(転職をしたことが無い人、自社の終身雇用を信じて就職した人など)や、終身雇用制度のもとでないと技術力などが身につかないような業界・業種・職種(専門技術の伝承などが必要な場合)があると考えており、私も一定の必要性を認めているからです。
では私がなぜ「終身雇用文化」の方を否定したいのかが、次のポイントです。

2. 終身雇用文化を悪弊と呼びたい理由

私がここで「終身雇用文化」と定義するのは、「終身雇用されることを当然視するがあまり、他者のキャリアチェンジや転職者(自社から他社に転職する者だけでなく、他社から自社に転職してくる者も含めて)に対して、不当に下に見るような世の中の風潮」を意味しています。具体的には、以下のようなセリフに代表されます。

「(他社に移る)転職者は裏切り者」👈自社の閉鎖性を露呈
「(自社に移ってきた)転職者はうちのやり方がわからないからねー」
👈新しいやり方を否定しせっかくの改善の機会を逃す
「ジョブホッピングは我慢が足りない人のやることだよねー」
👈複数の会社に採用されてきた自体がすごいことなのにマウントを取りたいだけ
(採用面接で)「あなた、転職何回目?あー多いねー」
👈色々事情があるだろうにそれも聞かずに落としたい理由を作りたいだけ。職務経歴書に書いてあるのだから、敢えて会うときにそれを言っても面接時間が無駄になることにも気づいていない

こういった風潮によって、人々に転職をためらわせることの問題点は以下の通りです。
・新卒で就職した会社や職種・業界にフィットしないことに気づいても環境を変えられない
・人材不足や特定の世代層の不足を補うために転職者を募集し採用しても、中途採用者に対して協力的でないために、中途採用者が力を発揮できない
・人間関係や職場環境、ワークライフバランスに問題がある職場に当たった場合に自ら動いて環境を変えられず、最悪心身を病むまで追い詰められる
・転職という選択肢を失うことで、現雇用先に対して心理的に弱い立場になり、隷属的にならざるを得なくなる
転職しないのを当然と考えることで、自社内でしか通用しないスキル(社内の人事情報や処世術など)や自社内でしか意味を持たないシステムへの知見ばかりが身につく
などなど、挙げればきりがありません。

3. キャリアには多様性があるべきだ

それでも、人々の人生に様々な背景があるのと同様に、キャリアの選択肢にも多様性があるべきと考える私にとっては、「終身雇用制度」も選択肢の一つとして残ってしかるべきであり、「転職すること当たり前」の世の中になってほしいと思っています。

極端な話、誰もが転職当たり前の時代になれば、変化の速い不確定な世の中においても「当社は終身雇用制度のキャリアパスがあります」という独自のカラーを打ち出して人材確保を図ろうとする会社があっても不思議ではありません。むしろそんな太っ腹な会社が存在したら今の時代驚きです。
新卒の学生に対して65歳とか70歳までの雇用を保証しようとしたら、リスク高すぎて初任給から限りなく保険料が天引きされそうですが。
いわば、社債で言ったら「40年償還の社債を個人の能力・体力・健康リスクを全て見込んで設定する」みたいなものです。

少し長くなったので今日の投稿はここまでにして、次回からは「雇用の流動性のメリット」について語りたいと思います。

#終身雇用 #キャリア #転職 #メンター #ワークライフバランス

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「人生を楽しみながら人の役に立つ」ことを指向し「拡げるキャリア」を体現してきました。20年以上の複数業界・職種でのキャリア形成経験を活かし、個人対個人でのキャリア相談を受ける「プライベート・メン...

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